遺産分割事件を弁護士に依頼するメリット | 東京都中野区の吉口総合法律事務所

先日初詣に行っておみくじをひいたら小吉でした。
微妙な運勢でしたが、外れて大吉になるよう今年も頑張りたいと思います。
本日は遺産分割事件を弁護士に頼むメリットに関して記事を書きたいと思います。
遺産分割事件を弁護士に頼むメリットはなんでしょうか。
私が考える弁護士に頼むメリットとは以下の３点にあると思います。

Contents

1 交渉を有利な方向に導きやすくなる
2 手続の煩雑性を回避できる
3 遺産分割に対する結果の満足度が高くなる可能性がある。
4 終わりに
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- 4.2 関連

交渉を有利な方向に導きやすくなる

遺産分割事件を弁護士に頼むメリットの一つ目は、事件の見通しがつくことによって交渉を有利な方向に導きやすくなるということです。
弁護士は一般の方よりも同種の事件を多く扱っており（但し、相続案件を多数扱っている場合に限定されますが）類似事例の経験から事件の見通しを予想することができます。
また弁護士は判例検索ソフトや書籍から類似事案の審判例などについても容易に検索できる立場にあります。
したがって、遺産分割の中で争点が発生したときでも、その争点に対する今までの経験や審判例からいって当方の言い分はとおりやすいのか、それともとおりにくいのかということが分かることが多いです。
そして、事件の見通しからいって、当方の主張がとおりやすい事項であれば、相手方に対し強く出ることができますし、当方の主張がとおりにくい事項であれば最終的にはそこは譲歩し、他の事項で条件を調整した方がよいことになります。
他方で、事件の見通しがたたないで事件を進めた場合、（または見通しが立っていると思っているが、実際は間違った知識によって誤解している場合も含まれます。）、当方の主張がとおるポイントを見落とす一方で、とおらないポイントを主張し続けることにより、時間ばかりかかって最終的な結果が主張前とあまり変わらなかったということも十分にあり得るのです。
結局、遺産分割は交渉事であるところ、交渉事をする上では、落ち着きどころをどこに設定するかと言うことが非常に大事になります。
そして、落ち着きどころを探る上では事件の見通しがついていることが必要不可欠になりますので、これが分かっている弁護士を依頼することにより、交渉を有利に進めることができる可能性が上がるといえるでしょう。

手続の煩雑性を回避できる

遺産分割事件を弁護士に依頼するメリットの２つ目は、わずらわしい手続を弁護士に丸投げすることができると言うことです。
遺産分割協議や遺産分割調停及び遺産分割審判では、必要書類の収集や相手方の主張に対する反論を行う必要があります。
これらの手続を遺産分割事件に慣れていない方が行うのは大変ですし、調停や審判は平日に行われますので、働いている方は仕事を休んでこれらに出席しないといけないことになります。
弁護士に依頼すれば、戸籍の収集や書面の作成（書面についても、言い分をまとめるだけでなく、それが法律的にどういう意味を持つのかを構成して作成してくれます。）などを任せることができますし、調停等の出席も代わりに行ってくれます（なお、司法書士や税理士は遺産分割の代理権を有していないので、代理出席はできません。）。
したがって、弁護士を依頼することによって煩わしい手続から解放されるという点もメリットであると思います。

遺産分割に対する結果の満足度が高くなる可能性がある。

遺産分割事件を弁護士に依頼するメリットの３つ目は、遺産分割の結果に対する満足度が高くなる可能性があるということです。
遺産分割を行う場合、相続人は今持っている相続の知識の中から遺産をどのように分けるのか結論を出さないといけません。
弁護士が就いていない場合は自分が持っている相続に関する知識が正しいかどうかはわからない中で結論を出さないといけません。
インターネット等で相続に関する情報は流れていますが、その情報は特定の相続人のために提供された情報ではないため、本当にそれが正しいのか、また知識自体が正しいとしても本件事案にとってふさわしくない場合や結果的にもっと適する情報が存在する場合もあると思います。
そういった状況で結論を出した場合、遺産分割協議後、本当に自分が正しい決断をしたのか、もしかしたら損をしたのではないかと不安になり遺産分割に対して不満が残ってしまうこともあると思います。
これに対して、弁護士を依頼した場合ですが、弁護士は依頼者の事案に沿って適切なアドバイスをすることになります。
この弁護士が依頼者に与える助言は依頼者の具体的な事件における固有の事情に基づいて出されたものですので、その事案にとって適切な内容のものになります。
よって依頼者は、弁護士から出された正しい情報に基づいて結論を出せることになります。
この正しい情報に基づいて出された結論が、正しいかどうかわからない情報に基づく結論の満足度を上回るのは当然だと思います。
この点でも遺産分割事件で弁護士を依頼するメリットがあると思います。